【キューレビュー】パワーブレイク魁の魅力を探る! | じんぼーブログ 

【キューレビュー】パワーブレイク魁の魅力を探る!

ビリヤード道具

こんにちは、じんぼーです。\(^o^)/

今回は、タイトルにある通り「Mezz パワーブレイク魁」の使用レビューをしたいと思います。

このブレイクキューのレビューって、検索してもあんまり出てこないんですよね。

私もこのキューを購入する時、あまり情報がありませんでした。

これからこのキューの購入を考えている人に参考になればと思い記事を書きました。

私がこのブレイクキューを選んだ理由としては、

  • 以前、初代パワーブレイクを使用していていい感じだったから
  • ブレイクキューと言えば「プレデター BK」みたいなところありますが、値段が・・・

といったところです。

本当なら、初代パワーブレイクをもう一度買おうと思っていたのですが、廃番になってしまい手に入らなそうだったのでこれを選びました。

そして、始めに結論から言いますと、

良いブレイクができるようになるまでめっちゃ苦労した!

でもポイントを掴んだらいいキューだった(≧▽≦)

です。

それでは、経緯を含めて解説していきたいと思います。

パワーブレイク魁とは

パワーブレイク魁とは、Mezzが販売するブレイクキューです。

初代「パワーブレイク」から始まり、「パワーブレイク2」「パワーブレイク魁」「パワーブレイクG」と進化してきました。

パワーブレイク魁は、「ディープインパクトⅡ」というシャフトを採用しており、価格もリーズナブルに抑えられています。

パワーブレイク魁の説明画像
引用:Mezz Cue様 http://mezzcue.com/jp/technology_pool/break/powerbreakkai

何やら難しい横文字がたくさん並んでいてよくわかりませんが、「強いブレイクができてコントロール性がいいですよ」って書いてあるっぽいですね。

ファーストインプレッション ~良いブレイクが全くできない~

悩む男性の写真

これまで、私は初代「パワーブレイク」を長年使ってきました。

約5年くらいでしょうか。

長年の経験で、初代パワーブレイクはどこの撞点を撞いたらパワーが乗って、かつ、手球がギリギリ飛び出さないかの感覚が分かっているつもりです。

同じMezzのブレイクキューですし、後継機種ならばその傾向は同じだろうと考えていました。

しかし、その感覚のまま「パワーブレイク魁」を使うと・・・

全く良いブレイクができなかったのです!(ノД`)・゜・。

まず真っ先に感じたのは、

「打感が柔らかすぎる」

ということでした。

樹脂タップではなく、革のタップが付いているんじゃないかと思うくらい打感が柔らかいんです。

初代パワーブレイクは、まさに「カキーン!!」って感じの打感でとにかく硬いんですが、パワーブレイク魁はその硬さが全くなく、腰砕け感すら感じました。

とにかく全然パワーが乗らないんです。

じんぼー
じんぼー

おかしい、そんなはずはない!(´Д⊂ヽ

Mezzに全腹の信頼を寄せている私としては、自分の撞き方が悪いんだと感じました。

なんて言ったって、初代パワーブレイクから2世代も後に出たブレイクキューが悪いはずがないんです。

そして、私はブレイクショットの迷宮にハマっていってしまったのです。

ブレイクショットスランプ脱出に向けて

そこから私のブレイクショットスランプが始まります。

まず、どれほどダメダメかというと、

  • キュースピードが上げられない
  • インパクトのタイミングが合わない
  • 打感が悪く、右手に変な感触が伝わる
  • 体を固定する初心者ブレイクのほうが割れるんじゃないかと思うくらいパワーが乗らない

これもう、B級名乗れないですよ。(T_T)

何とか解決しないと、ビリヤードに対するモチベーションが崩壊してしまいます。

そして私はスランプ脱出に向けて試行錯誤を始めたのです。

解決策その1 シャフトだけ初代にする

まず初めに私が考えたことがこちらです。

じんぼー
じんぼー

シャフトだけ「初代ディープインパクト」にすればいいんじゃね?

です。

DIシャフトの写真
引用:ニューアート様 https://www.newart.co.jp/8802.html

そしてネットを徘徊しますが、新品はもちろん廃番になっていて売っていません。

中古シャフトを探しますが、ディープインパクトだけ売っているなんてのも見つからず。

見つけたとしても、先角の色が茶色(当時ディープインパクトは先角の色が「茶色」か「黒」が選べました)なので、黒を使っていた私としては何となく嫌で・・・。

シャフトだけ初代に戻す案はボツとなりました。

解決策その2 撞点を変える

私が初代パワーブレイクの時に狙っていた撞点は「中心~限界下撞点の間くらい」でした。

素振りの時は「限界下撞点」くらいを狙うのですが、実際インパクトの瞬間は上半身が起きているため若干上がります。

ブレイク撞点の写真

その撞点を撞くと、手球が少しジャンプしてラックに向かっていくので、1番ボールに接触したときに手球が少し飛び上がります。

その手球が飛び上がるのが派手でカッコいいと思っているので、そういう撞き方をしていました。

実際それでスピードがあったかどうかは測っていないので分かりませんが、少なくとも爽快感はありました。

しかし、その撞点をパワーブレイク魁で撞くと、手球がほとんどジャンプせず1番ボールに当たるので派手さが全くありません。

そこで、撞点を少し上げてみることにしました。

そうすると、手球を上から撞き下ろす形になるので、手球がジャンプしやすくなります。

ここで私の思考は「良いブレイクする」という目的から、「手球をジャンプさせること」へすり替わってしまったのです。

結果的に、手球はジャンプして1番ボールに当たった後跳ねるので派手なブレイクができるようになりました。

しかし、押し回転がかかっているため手球が前進してしまい、ラック付近に残ってしまうという最悪のパターンに陥ります。

ラックフット付近に手球が残った写真

これでは、ブレイク後に狙う1番ボールが遠くなってしまい、ポケットが難しくなります。

なので、押し回転がかからないように撞点を少し下に修正しました。

中心と限界下撞点の間の更に間の撞点です。

中心からタップ半分下くらいの撞点です。(ほぼ中心撞きのイメージですね)

そうすると、手球はあまり跳ねないのですが、右手に伝わる打感が良くなりました。

いわゆる「芯を食った感じ」ですね。

この感覚が得られたことは大きな収穫です。

手球が跳ねようが跳ねまいが、手球の芯を食っていればパワーが乗せられますから。

じんぼー
じんぼー

少し掴めてきたぞ!(>_<)

しかし、まだまだ満足できるブレイクではありません。

手球のスピードが全然乗っていない感じに変わりはないのです。

解決策その3 フォームを変える

パワーブレイク魁を使い始めて、ずっと悩まされてきたのが、

じんぼー
じんぼー

インパクトのタイミングが合わないんだよ(;´Д`)

ってことです。

感覚的には、キュースピードが上がりきる前に手球に到達してしまっている感じです。

安直に解決しようとするなら、手球とブリッジの距離を遠くすればいいんですが、それだとキュー先が安定せず狙った撞点を撞けません。

これは、以前使っていた初代パワーブレイクの時に試行したことで、手球とブリッジの距離を遠くすればもっとパワーを乗せられるんじゃないかと考えて試したのですが、まったく撞点が安定せず場外ばっかりしていました。

パワーブレイク魁は、中心よりやや下の撞点を撞かなければ「芯を食った」感覚が得られないため、撞点の安定化は最重要事項なのです。

なので、手球とブリッジの距離関係を変えることはできません。

となると、もうフォームと振り出しのタイミングを見直すしかないという結論に至りました。

しかし、これは大変なことです。

これまで積み上げてきたブレイクショットのスタイルを変えるということは、体に染みついた癖を直さなければならないということ。

果たして何からどう直せばいいか全くイメージが湧きませんでした。

じんぼー
じんぼー

とにかく何かを参考にして修正ポイントを絞るしかない・・・

と考え、ブレイクショットを解説しているYouTube動画をひたすら見まくりました。

PCを見る男性の写真

そして、いくつか修正ポイントに当たりをつけました。

  • スタンスはクローズ気味に、前足を内側に入れる
  • 右手のグリップ位置は短めに持つ
  • テイクバックの時はまだ上半身を起こし始めない

この3点です。

スタンスはクローズ気味に、前足を内側に入れる

これは、正直今まで意識していませんでした。

自分で構えてみてわかったのが、ブレイクの時は自然と前足が内側に入ってクローズ気味に構えていました。

無意識でそういうスタンスを取っていたわけですが、動画で解説されているほどではなかったので、意識して内側に入れるようにしました。

ブレイク構えの写真

このスタンスを取るのはもちろん理由があります。

その最大の理由は、

「腰の回転を止めるため」

です。

どういうことかというと、他のスポーツに例えると分かりやすいのですが、

例えば、

  • 野球でピッチャーが球を投げるとき、グローブをはめている手は胸に引き寄せて肩の回転を止めますよね。
  • サッカーでボールを蹴る時、上半身と下半身は逆に回転して、腰の回転を相殺しますよね。

それと同じです。

前足がオープン気味に外にあると、体の軸が回転してしまい力を乗せられないということです。

これを意識的にクローズ気味のスタンスにすることで、前足の荷重がしっかり感じられ、体幹が安定しました。

右手のグリップ位置は短めに持つ

グリップの位置は、以前使っていた初代パワーブレイクと変わっていないつもりでした。

しかし、自分のブレイクショットを動画で撮影したら、思ったより後ろを握っていることに気づいたのです。

以前使っていたパワーブレイクは革グリップを巻いており、自分が今どのあたりを握っているか分かりやすかったのです。

しかし、今回購入したパワーブレイク魁はノーラップ(グリップが無い仕様)なので、どのあたりを握っているか分かりづらく、知らぬ間に後ろのほうを握っていたのでしょう。

おそらく、これがキュースピードが落ちてしまっていた最大の原因です。

ブレイク構えの前後比較
じんぼー
じんぼー

写真で比較すると、握っている位置が全然違うのがわかるね

グリップを短く持つことで、テイクバックしたときの肘が伸びきっていないのが分かります。

ブレイクテイクバックの前後比較

人間は、伸びきった腕を勢いよく曲げるより、すでに少し曲がっている腕を曲げるほうが初速が速いです。

そして、初速が上がっていなかったことが、インパクトのタイミングが早いと感じていた原因だったのです。

結果的にグリップの位置を前にしたことで、インパクトのタイミングのイメージが合ってきました。

じんぼー
じんぼー

インパクトの気持ち悪さがだいぶ軽減したよ(´▽`)

テイクバックの時はまだ上半身を起こし始めない

以前私は、テイクバックの時に上半身を起こし始め、引き切ったところであまり溜めを作らずショットしていました。(左下の写真の時)

上半身を起こすタイミング比較

それのタイミングを変えることにしました。

これも、とある動画を参考にしました。

その動画では、

  • 引き切ったところ(トップ)ではまだ上半身を起こすな
  • トップをしっかり取ってからショットするんだ

と言っていました。

その人は確かにいいブレイクをしていましたが、私のイメージするブレイクの感じではなかったのです。

そこで、私のイメージするブレイクにエッセンスとしてその要素を取り入れることにしたのが、「トップをしっかり取る」ということです。

私は、トップをしっかり取るということは、引き切ったところで溜めを作ると解釈しました。

早速それを試してみたのですが・・・、

じんぼー
じんぼー

またタイミングがずれたんだけど・・・(;´Д`)

上手くいきませんでした。

そりゃそうです。

単純に考えれば分かることなのですが、トップを取るときに溜めを作って、しかも上半身を起こさないということは、上半身を起こしてる途中でインパクトしてしまうということです。

その中途半端感が気持ち悪いのです。

そこで私は考えました。

じんぼー
じんぼー

インパクトの時にはある程度上半身は起き上がっていてほしい。けど、トップで溜めは作りたい・・・(・_・)

じんぼー
じんぼー

はっ(゚д゚)!!!

じんぼー
じんぼー

トップで溜めたまま上半身を起こし始めればいいんじゃね!?

早速やってみました。

改善後ブレイクショットの写真
じんぼー
じんぼー

いいっ!(≧▽≦)これいい感じだよ!!!

ついに、コツを掴んできたのです。

キュースピードも乗って、手球の芯を食って打感もいいし、手球がちょっとジャンプして1番ボールに当たった後少し跳ねます。

自分の中で結構いい感じのブレイクができました(´▽`)

手球にスピードが乗っている割にあまり暴れないので、1番ボールに当たった後最小限のジャンプで済みます。

つまり、場外の心配が少ないということです。

そこで私は気づきました。

じんぼー
じんぼー

パワーブレイク魁の真価はこれか!!

パワーブレイク魁の真価とは

上記に書いてきたように、パワーブレイク魁を使い始めてスランプに陥っていましたが、何とか良いブレイクができるようになってきました。

そして、私が感じたパワーブレイク魁の真価をまとめてみました。

※初代パワーブレイクとの比較になるため、他メーカーのブレイクキューとの比較ではありません。

パワーブレイク魁の真価
  • 手球が暴れにくい
  • 撞点の範囲がひろい
  • 芯を食った時の反発がいい

手球が暴れにくい

手球が暴れにくいということはブレイクキューにとっての大きなアドバンテージです。

なぜかというと、何より場外しにくいということです。

パワーを出そうと反発を強くしていくと、それに比例して手球が暴れて場外する可能性が増大します。

場外はもちろんファールなので、相手のフリーボールとなるためその時点で非常に不利な状態です。

じんぼー
じんぼー

手球場外だけは避けないとね

かといって、ブレイクキューなのにパワーを抑えてしまうのも本末転倒です。

それに対して、パワーブレイク魁は芯を食ってパワーが乗ったショットができても、手球が暴れにくく、最小限のジャンプで済みます。

おそらく、手球を暴れにくくする構造が、私の感じた「柔らかさ」なのだと思います。

その証拠に、初代パワーブレイクとパワーブレイク魁では同じタップが付いてますが、打感と手球の暴れにくさが全然違います。

反発がいいソニックタップはそのままに、キューの構造で手球を安定させているのでしょう。

DIシャフトとDI2シャフトの比較
引用:ニューアート様

撞点の範囲がひろい

ハードブレイクは、上半身を起こすということをしている以上、撞点が不安定になりやすいです。

もちろん、経験を積んで撞点を安定させていくことはできるのですが、かなりの練習量が必要です。

それに対して、パワーブレイク魁はスウィートポイントが広目なので、多少の撞点のズレを許容してくれる懐の深さを持っています。

もちろん、撞点がズレて芯を外せばショットが乱れるのは当然なのですが、ある程度手球が直進してくれるので、大事故にはなりにくいです。

そういう意味でもこのキューは初心者や中級者にも優しいブレイクキューなのです。

芯を食った時の反発がいい

道具を使ったスポーツをやった事がある人は、この「芯を食う」という感覚に覚えはあるでしょう。

野球でバットとボールが芯がしっかり合ったときや、硬式テニスでラケットの中心にボールを捉えた時など、道具を握っている手にはあまり衝撃が来ず、ボールにしっかり力が伝わる感覚ですよね。

ブレイクショットも同じで、手球の芯を食ったときはそのような感覚が得られます。

そして、パワーブレイク魁の場合は、キューの反発力がキレイに手球に乗っていくのが分かります。

初代パワーブレイクの時は、とにかく打感が硬く、硬さで手球を押し出していく感じだったのですが、パワーブレイク魁の場合はシャフトの中に強いバネが入っているような反発感を感じます。

まとめ

  • パワーブレイク魁はMezzが販売する最新のブレイクキュー
  • 打感は柔らかく、撞点の許容範囲が広い
  • 手球が暴れにくく、場外の心配が少ない
  • スウィートポイントを撞ければ、パワーの乗ったいいショットができる

以上、いかがでしたでしょうか。

パワーブレイク魁のレビューというより、私のブレイク研究記事のようになってしまいましたが、購入を検討している方にはいい情報なんじゃないかと自画自賛しています。

最初は全然使いこなせなくて、このキューを記事に取り上げるのは控えていたのですが、使いこなせればかなりいいキューなんじゃないかと感じてきました。

気になっている方は、思い切って購入しちゃってください(´▽`)

ここまでこんな長い記事を読んでくれた人は、後悔することはないと思いますよ!

すでにブレイクキューを持っているけど、パワーブレイク魁も気になるという人は、ジョイントが合えば、シャフトだけディープインパクトⅡにするのもありだと思います!(≧▽≦)

それでは、楽しいビリヤードライフを~。\(^o^)/

おまけ ~今日のビリヤードあるある~

ノーラップのブレイクキューを初めて使った。

その日のゲームが終わった後、右手の親指の付け根内側がとにかく痛い。

・・・革グリップ巻きてぇーーー!(ノД`)・゜・。

親指の付け根が赤い写真

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