こんにちは、じんぼーです。\(^o^)/
今回は、少し趣向を変えて、ビリヤードが題材の映画をご紹介したいと思います。
1980~90年代の日本でビリヤードがすごいブームだったの知っていますか?
その立役者となった映画があります。
それが、
「ハスラー2」
です。
ビリヤードが趣味の人は見たことがある人多いんじゃないでしょうか。
見たことなくても、タイトルくらいは知ってるかな?
みんな大好き、トム・クルーズが主役を務めた映画ですね。
もう一人の主役は、イケてるおじさん風のポール・ニューマン。
ちなみに、ポール・ニューマンは1作目「ハスラー」の主役でした。
今回は、「ハスラー2」について、ビリヤードプレイヤー視点でストーリーなどガン無視でビリヤードシーンに特化してご紹介したいと思います(´▽`)
そして、まだ見たことが無い方や、昔見たけど内容がうろ覚えの方も是非映画をご覧になってください。
なんといってもこのカスタムキュー
作品の中でエディ(ポール・ニューマン)がビンセント(トム・クルーズ)に渡したキューが、かの有名な、
「バラブシュカ」
です。
このキューは、ビリヤード界のストラディバリウスと言われてるらしいですよ(*‘∀‘)
デザインは昔ながらの色付きベニヤの本ハギで、白の糸巻きグリップです。
ビンセントがキューを振り回してカッコつけるシーンがあるんですけど、リハーサルでトム・クルーズがキューをぶつけて壊してしまったのも有名な話ですね。
撮影で使われたキューは、もちろん本物のバラブシュカではなく、JOSSというブランドのキューだったらしいですけどね。
引用:ハスラー2より
引用:ハスラー2より
ちなみにJOSSも有名なキューメーカーなので、変なまがい物という訳でもないです。
JOSSなら探せば中古とかで出るかもしれませんね。
トム・クルーズのプレイは
まず見てすぐ分かるのは、彼が左でキューを構えているということです。
左利きプレイヤーは普通にいるので特別珍しいことではありません。
ただ、右手に持ち替えるシーンもあるので、もしかしたら両手が使えるのかもしれません。
また、ビリヤードにおいて利き腕の違いは全く影響ありませんね。
ブリッジ
引用:ハスラー2より
作中ではスタンダードブリッジでプレイしていますね。
しっかり組めていると思います。
オープンブリッジを使うシーンもありましたが、指は少し閉じ気味でしたね。
組み方にぎこちなさは全くないです。
フォーム
引用:ハスラー2より
フォームは普通に低く構えています。経験者感出てますね。
グリップ位置や、手球とブリッジの距離感もいいと思います。
ストロークも真っ直ぐ振れているので、トム・クルーズはだいぶ練習したんでしょうね。
上から目線やめろや(;・∀・)
スタンス
引用:ハスラー2より
クローズ気味のスタンスを取っているようです。
膝は両方とも伸ばして、脚は広めにして高さを調整している感じでしょうか。
体幹がしっかりしていれば、膝は伸ばしたほうが下半身は安定しやすいです。
プレイスタイル
プレイスタイルは、お調子者のキャラクターとは対照的に、おとなしめなショットが多いと感じました。
撮影上、簡単な配置にしているんでしょうけど、あまり手球を動かさなくても次のボールにポジションできるようなショットばかりでした。
相手を油断させるためにわざと下手に見せて、ポケットを外すシーンがあるんですが、その時のショットはいかにも適当に撞いてる感じでした(;´Д`)
そんな撞き方したら、全然狙ってないの丸わかりじゃん・・・って思いました。
現実の試合などでそれをやったら、「手抜きか?」って思われますね。
ポール・ニューマンのプレイは
作中では「ファースト・エディ」という通り名で呼ばれているように、スピーディなゲーム展開をしていますね。
ブリッジ
引用:ハスラー2より
こちらもスタンダードブリッジを使っていますね。
ちょっと気になったのは、ブリッジのゆるさです。
ブレイクの時のレールブリッジもそうなんですが、指はそれほど広げず、ゆるい感じで組んでますね。
そのブリッジでは撞点が安定しにくいと思うのですが、キューの滑りやすさ重視でしょうか?
フォーム
引用:ハスラー2より
少し高めのフォームですね。前傾姿勢ではありますがほどほどの高さです。
もちろん、こういう高めの構えをするプレイヤーもいるので悪いことではありません。
後半に行くにつれて、少し姿勢が下がってきたように思いましたが、それでもキューから顎の空間がこぶし1個分くらい空いてますね。
それと、懐をかなり広く取っている印象を受けました。
スタンス
引用:ハスラー2より
ポール・ニューマンもクローズ気味のスタンスを取っていますね。
トム・クルーズとは違い、膝は曲げているようです。
老プレイヤーのどっしり感のような雰囲気が出ていますね。
プレイスタイル
映画上の演出なんでしょうけど、コンビやキャノンで9番を狙うシーンが多いです。
順当に取り切っていくって感じではなく、狙える9番なら狙っていくという感じでしょうか。
現実では、あまり上級者の試合では見ないプレイスタイルですね。
キース・マクレディのプレイは
実はこの映画、本物のビリヤードのプロが脇役で出演しています。
それが、「グレイディ・シーズンズ」という役で出ている「キース・マクレディ」です。
映画の中では、実力はトム・クルーズより下で、掛け金を吊り上げるために最初は勝たせてもらって後から負けるという咬ませ犬的な役ですね笑
ブリッジ
引用:ハスラー2より
ブリッジは結構ゆるめのスタンダードブリッジです。
トム・クルーズやポール・ニューマンもそうなんですが、この時代はみんなスタンダードブリッジ多用するんですね。
しかも、みんなけっこうゆるめ。
おそらく、この時代のキューのシャフトは「Aテーパー」なので、ブリッジをゆるめにしておかないとキュー出ししたときにつっかかってしまうんじゃないでしょうか。
フォーム
引用:ハスラー2より
かなり高めに構えています。
キューから顎の空間は、こぶし3個分くらいは空いてるんじゃないでしょうか。
これほど高く構えるプロも珍しいですね。
それと、何と言っても特徴的なのは右手です。
ものすごいサイドストロークですね。
一般的には、「肘から下は床に対して真っ直ぐ振る」のがキレイなストロークとされるのですが、手首も含めて完全に右下を向いています。
これは、推測なのですが、彼は背の小さい子供のころから球撞きをしていたのではないでしょうか。
背が小さいと、前傾姿勢も取れないですし、右手を下に向けることもできません。
子供はテーブルの高さに合わせるために、どうしてもサイドストローク気味になりやすいです。
きっと、そのころの癖を修正していないのでしょう。
スタンス
スタンスは映像に映っていないので、よく分かりませんでした。
しかし、構えた時の腰の高さから考えると、それほど脚は広げていないと思います。
サイドストロークの人の特徴としては、腰が横を向きがちなので、クローズ気味にスタンスしていると思われます。
プレイスタイル
作品上の演出もあると思いますが、あまりコンビやキャノン、キスなどは使わず、淡々と取り切っていく感じのプレイスタイルです。
いかにもプロらしく、順番に球を落としていっていますね。
後半のトーナメントのシーンで、サイド穴前の球を飛ばしているのですが、正直そりゃないだろと思いました笑
まとめ
ハスラー2をビリヤードプレイヤー視点で見た結果、
ビリヤードを嗜む私が見ても、この映画のビリヤードシーンはそれほどおかしいとは思いませんでした。
もちろん、映画の演出が含まれていることは理解した上で、客観的に見ても80年代のポケットビリヤード感が出ているなーと感じましたね。
かなり古い映画なので、昔見たけど忘れちゃった人や、ビリヤードをやっているけどまだ見たことが無いという人は、今一度見返してみてはどうでしょうか?
それでは、楽しいビリヤードライフを~。\(^o^)/
おまけ ~今日のビリヤードあるある~
この映画の影響で、ビリヤードをする人のことを「ハスラー」と呼ぶ風潮が広まりました。
しかし、実際は「ハスラー」とは、「勝負師」「賭博師」という意味で、ビリヤードプレイヤー全般を指す言葉ではありません。
では、なぜこの映画のタイトルが「ハスラー」なのかは映画を見れば分かるのですが、賭けビリヤードで金を相手から巻き上げるという内容だからです。
なので、厳密には「ハスラー」=「ビリヤードプレイヤー」ではないのです。
ビリヤードをやっている人に、
「ハスラーじゃん!(*‘∀‘)」
なんて言うと、
「いや、賭けビリヤードやらねぇし」
と返されてしまうかもしれませんよ。
コメント